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2023.09.28
近年、オフィスの形が多様化しています。その中でお互いに多くの点で類似しており、違いが分かりにくいのがコワーキングスペースとシェアオフィスです。
そこで今回はそれぞれの特徴を解説しながら、コワーキングスペースとシェアオフィスの違いについて網羅的に解説します。
まずは、コワーキングスペースとは何かや利用が向いている人・企業についてご紹介します。
コワーキングスペースとは、利用者同士のコミュニティの形成に重きを置いたワーキングスペースのことです。利用者同士の交流がビジネスを発展させることを想定し、コミュニケーションを前提とした作りになっています。
コワーキングスペースは、その作りからこれまで個人事業主の利用が多い傾向にありました。しかし、オフィスの多様化に伴い今後は法人利用が加速すると見込まれています。個人と法人それぞれの需要の増加に伴い、コワーキングスペースはさらに活性化するでしょう。
利用者同士のコミュニティの形成が重視された作りのコワーキングスペースは、フリーランスやスタートアップ企業におすすめです。なぜなら、フリーランスやスタートアップ企業は新規顧客やビジネスの獲得につながりやすいためです。コワーキングスペースを活用することで、これまで接点がなかった分野の人に対して自身や自社をアピールできます。
新型コロナウイルス感染症拡大以降、リモートワークを導入する企業が増えました。常に家で仕事をしていると疲れてしまうという方や、環境を変えてリモートワークをしたい方にもコワーキングスペースの利用がおすすめです。ただし、他の利用者同士がコミュニケーションを取ることが多いことから、多少雑音があっても問題のない方向けといえます。
次に、シェアオフィスの概要と向いている利用者をご紹介します。コワーキングスペースの概要と比較し、両者の違いを確認しましょう。
シェアオフィスとは、その名の通り一つのオフィスを複数人、または複数の企業で共有するオフィスのことです。占有スペースはなく、オープンな空間でそれぞれの人または企業が仕事をします。
とはいえ、中にはコワーキングスペースのように開けたつくりのオフィスや個室もあります。しかし、コワーキングスペースとは違い、利用者同士がコミュニケーションを取ることはなく、それぞれが黙々と仕事をこなすスペースです。
シェアオフィスの特徴として、料金体系が豊富であるということが挙げられます。予算や利用しやすい環境から、最適なオフィスを見つけると良いでしょう。
一つのオフィスを複数の人や企業が共有し、それぞれで仕事をこなすシェアオフィスは、出勤・移動時間を短縮したい人や出先で作業したい人におすすめです。なぜなら、シェアオフィスは全国各地にあるためです。
上手く活用すれば、仕事をするためにわざわざホテルをとったり、カフェに行ったりする時間を削り、静かな空間で黙々と仕事ができます。出勤や移動時間を短縮できれば、その時間を仕事に充てられるため業務の効率化も可能です。
また、オフィスを構えていないフリーランスやスタートアップ企業の方にも向いています。コワーキングスペースのように周りがザワザワとしていることが気になる場合は、静かな空間で黙々と仕事ができるシェアオフィスがおすすめです。
コワーキングスペースやシェアオフィスを利用するメリットは以下の通りです。
・ビジネスチャンスを得やすい
・設備投資をせずに仕事スペースが確保できる
・登記できるケースがある
・商談に活用できる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
1つ目のメリットは、ビジネスチャンスを得やすいことです。なぜなら、特にコワーキングスペースは交流を前提にしており、他の利用者とのコミュニケーションが取りやすいためです。
気になる人や企業と積極的にコミュニケーションを取ることで、新たな顧客や取引先を獲得できるかもしれません。
設備投資をせずに仕事スペースが確保できるというメリットもあります。なぜなら、コワーキングスペースやシェアオフィスは利用料金を支払えば、環境が整った場所で仕事ができるためです。
中には、フリードリンクや電話対応などのサービスを受けられる可能性もあります。これらのサービスを有効に活用することで、業務を効率化したり、リフレッシュしたりと有意義な仕事時間を過ごせるでしょう。
登記できるケースがある点もメリットです。
コワーキングスペースやシェアオフィスの中には、法人用の住所として登記できるところがあります。オフィスを持っていない場合に活用すれば、融資が受けやすくなったり社会的信用の獲得につながります。
特に、都内一等地のように、地価が高い場所なら、社会的信用の向上にも役立つでしょう。
シェアオフィスやコワーキングスペースは、商談スペースが用意されているところもあります。このとき、立地のよい場所を選んでいれば、顧客の移動距離も削減できるため、利用する場所選びには慎重になることがおすすめです。
新規顧客の獲得のためには、商談が必要不可欠です。コワーキングスペースやシェアオフィスを活用し、商談の機会を増やしましょう。
コワーキングスペースやシェアオフィスを利用することには、メリットだけではなく以下のようなデメリットもあります。
・十分なスペースが空いていない可能性がある
・情報漏洩のリスクがある
それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
コワーキングスペースやシェアオフィスは、十分なスペースが空いていない可能性があります。なぜなら、コワーキングスペースやシェアオフィスは一つの空間を複数人で利用するためです。
特に、フリーアドレス制の施設は満席の可能性があったり、空いていても取れるスペースが狭い可能性があります。このような事態を避けるためには、事前予約できるところを選ぶことがおすすめです。
情報漏洩のリスクがあるというデメリットもあります。なぜなら、コワーキングスペースやシェアオフィスはオープンスペースのためです。
特に、離席する際には重要なものは放置しないなど細心の注意が必要です。離席中に資料の紛失や盗難があった際も自己責任のため、しっかりと自己管理しましょう。
コワーキングスペースは、利用者同士のコミュニティの形成に重きを置いた作りをしており、シェアオフィスはそれぞれが黙々と仕事をこなす場所です。1つのオフィスを複数の人や企業で共有しますが、それぞれで雰囲気や活用方法が異なります。
それぞれの特徴やメリットとデメリットを把握し、働きたい環境に合ったオフィスタイプを活用しましょう。